京都にある晴明神社の御朱印です。
御朱印の文字は判子で押印されているのですが、晴明神社の御祭神である安倍晴明から数えて34代目に当たる安倍晴雄公が1856年(安政元年)に書いた字を元に作ったものを使用しています。
平安時代の天文学者・安倍晴明を祀る晴明神社
晴明神社は、平安時代中期の920~1005年に生きた天文学者・安倍晴明を祀った神社です。現在では、天文学者としてよりも陰陽師としての知名度のほうが高いかもしれません。
晴明の没後まもない1007年に、時の天皇である一条天皇の命によって生前の偉業を讃えて晴明神社が創建されました。晴明は天文博士として、陰陽師として星や雲など天体の動きを観察し異変を予言したほか、吉凶を占ったといいます。
公卿・藤原実資が書き記した日記『小右記』によれば、干ばつが続いた1003年に天皇の命令によって晴明が雨乞いの儀式を執り行ったことが記録されています。晴明は実際に雨を降らせ、一条天皇が多いに喜んで褒美を下賜したそうです。こうした功績によって、晴明は天皇家6代にわたって仕え続けました。
創建当初は広大な敷地を保有していた晴明神社ですが、戦乱によって一時は荒廃してしまいます。しかし、崇敬者や氏子によって整備が進められました。現在の本殿は明治38年に建てられたものです。
境内には見どころがいっぱい!
堀川通に面する一の鳥居をくぐると、すぐに見えるのが旧・一条戻り橋と式神の石像です。橋の下には晴明が封じた式神がいるという伝承を再現したそう。
二の鳥居のたもとに建つのが千利休屋敷跡の石碑です。この地に安土桃山時代に活躍した千利休の屋敷があったそうで、茶の湯には境内にある晴明井の水を使ったといいます。
これがその晴明井です。洛中の名水として知られた水が湧き出ていて、諸病平癒のご利益があるといわれていたそう。神社の立て札によれば、千利休が自害した際の末期の茶席に使用した水もここの水では?とのこと。
敷石は北斗七星の配置。遊び心がありますよね。
境内の壁面には顕彰板という名称の図が並べられています。安倍晴明の伝承の中から代表的なエピソードが紹介されていました。
本殿の左には安倍晴明の肖像画を元に作られた像が安置されています。袖の下では印を結び、天体を観測しているところだそうです。
境内のいたるところに、星をみることができます。これは五芒星と呼ばれるもので、晴明神社では清明桔梗印と呼んでいます。陰陽道の呪符のひとつで、魔除けの印です。
陰陽道では、桃は厄除や魔除けに使われる果実。この桃を撫でることで厄払いができるそう。
秋、桔梗が咲く時期にだけ授与いただけるお守りがある
参拝した時期、境内に植えられた桔梗が見頃を迎えていました。神紋でもある清明桔梗印にちなみ、境内には数多くの桔梗が植えられています。その数、およそ1500株だそうです。
桔梗は7~9月が開花時期で、この時期にだけ桔梗を使ったお守りが授与されています。
お守りのほかにもこのようなものが。
どちらも開花時のみの授与なので、タイミングよく参拝された際にはお分けいただいてはいかがでしょうか。
この御朱印はここでいただけます
晴明神社
御祭神:安倍晴明公
旧社格:村社
京都府京都市上京区晴明町806
[map]京都市上京区晴明町806[/map]