山形県・南陽市にある熊野大社の御朱印です。日本三大熊野のひとつに数えられる神社で、「東北のお伊勢さん」とも呼ばれています。
天皇家の篤い恩恵を受けた熊野大社
東北随一の規模を誇り、1200年の歴史をもつ熊野大社。社伝として記録が残る最も古い年代は、806年(大同元年)で平城天皇の勅命によって再建されたといいます。しかし、再建以前の古い記録はないものの一説によれば、741年(天平13年)の聖武天皇に依る国分寺建立にまで創建年代が遡るともいわれています。
当代の天皇や法皇の恩恵をうけて栄えますが、後白河天皇が即位した1155年(久寿2年)には熊野大社が天下泰平の祈祷を命ぜられたのをきっかけに、以降は天皇家の勅願所になりました。
戦国時代には、この地方一帯を治めた伊達家や最上家、上杉家などの歴代の領主からの崇敬を受けて、社殿の整備が進められました。以後、熊野大社は米沢城の東北にあたるため鬼門の鎮守として大切に守られてきたのです。
1601年(慶長6年)には、直江兼続によって社殿の修復が行われました。その際、建物の由緒や建築関係者,建築年月日などを木札に書いて高所に取り付けた棟札が伊達政宗と直江兼続の名で残っているのだそう。
さらに時代が下りると、熊野修験の霊場としても栄えました。
本殿の茅葺屋根は、県内最古であり山形県重要文化財に指定されています。
大願成就のご利益がある?「3羽のうさぎ」を探そう
本殿の裏には、隠し彫りでうさぎが3羽いるのだそう。このうさぎを3羽とも見つけられると、願い事や恋が成就するのだとか。
授与所で本殿の裏へまわる地図とともに、2羽が彫られた場所を案内する手引書を配布しています。ただし、3羽目は自力で探すのが願いを叶えるポイントなのだそうです。
本殿の裏はこんなふうになっています。場所へはノボリが立っているので目印にしてみてください。夏は蚊が大量にいるので、虫よけスプレーもお忘れなく…。
一生懸命探してみたのですが、立っているとまとわりつく蚊が2匹や3匹ではなく…。断念しました。
参拝のあとは授与所にぜひ立ち寄ってみて
御札やお守り、御朱印を扱う授与所では、お供えしたお神酒を振る舞っていただけます。ありがたく頂いて帰りましょう。お代は寸志でお納めします。
これはなんだろう?と思ったら、お守りでした。「折型守」という、紙に包まれたお守りでとってもかわいい!
3羽のうさぎにちなんだ、うさぎのおみくじもありました。参拝の記念によさそう。
見どころいっぱいの熊野大社ですが、山形市のような市街地とは離れた場所にあるためか平日は人っ子ひとりみかけません。素晴らしい神社なので、もっと多くの人に足を運んでいただきたいです。
この御朱印はここでもらえます
熊野大社
ご祭神:伊弉冉命
旧社格:県社、別表神社
山形県南陽市宮内3476-1
[map]山形県南陽市宮内3476-1[/map]