東京・目黒にある蟠龍寺の御朱印です。
お顔のかけたお地蔵さんのいわれとは
蟠竜寺は1698年に建立された古刹で、山手七福神のひとつ。芸事の上達のご利益があるとされる“弁財天”を祀る岩屋弁財天がある寺院としても知られています。
そんな弁財天のお堂のすぐ近くに、お顔が欠けたお地蔵様が安置されています。
もともとは浅草にあったお地蔵様だそうですが、関東大震災によって被災し蟠竜寺へ移されたのだとか。ご住職のお話によれば、お顔が欠けているのは震災の影響では……とのこと。このお地蔵様は『おしろい地蔵』とも呼ばれていて、美人祈願に多く訪れているといいます。
そもそもの由来は、顔にあばたのある娘さんが「あばたが消えますように」と願掛けをしたところ、きれいに消えたとの言い伝えによるものなのだそう。
その御利益を期待してか、江戸時代には歌舞伎役者が、美肌の願掛けに数多く訪れるようになったといいます。当時使われていた白粉は鉛を多く含んでいたために、長期間使用をすると様々な中毒症状に侵されて、時には命を落とす人もいました。役者は顔が命ともいわれる職業。鉛の使用によって肌色も黒ずんでしまうため、更に厚く白粉を塗りこめていたのです。
美しい肌を取り戻すため、使っている白粉を持参して、おしろい地蔵の顔に白粉を塗り、美肌を祈ったのだといわれています。
この御朱印はここでもらえます
蟠龍寺
山号:霊雲山
院号:称明院
宗派:浄土宗
ご本尊:阿弥陀如来
その他:山手七福神(弁財天)
東京都目黒区下目黒3-4-4
[map]東京都目黒区下目黒3-4-4[/map]