京都・西芳寺の御朱印です。
西芳寺と聞くと、御朱印愛好家・収集家であれば「え、なんで見開きじゃないの?」とお思いになるかもしれません。
かくいう私も実際に頂いたあと、念願の見開き墨絵御朱印とご対面を果たそうと御朱印帳をワクワクしながら開いたのですが・・・。
なんとこの写真の御朱印だけが書かれていたのです。
念願の西芳寺、参詣日の流れ
過去記事「?
?苔寺に拝観申し込みをしてみた件」でも書いたとおり、西芳寺の拝観を希望する場合には所定の申請を予め済ませておく必要があります。当日は、郵送された「参拝証」を持参して指定された時間に西芳寺を訪れました。
結構奥まった場所にあるので、タクシーで向かったのですが運転手さんによると「そのほうが賢明」なんだとか。
途中、迷ってしまいさまよった挙句、時間ギリギリになって乗車してくる人も少なくないそうです。
門前では聖歌隊が着用するような、黒いロングスモックを着用した係員が立っていますので名前を言うと名簿と照らしあわせた上で、中へと入れてくれます。
ちなみに本堂のなかは撮影禁止エリア。
そのため、写真ナシでレポートだけになってしまいますがご容赦を。
お堂へ入ると、受付で「参拝証」を回収するとともに冥加料3,000円を納めます。
御朱印をいただく人は、ここで手持ちの御朱印帳を預けておきましょう。
特に案内板があるわけではありませんので、自分で申し出るのがよいかと(ワリと応対される職員は不案内です)。
堂内では、三部屋が開放・使用されていました。
仏間は老師による説法と般若心経の唱和が行われますが、左右にある部屋は外国人観光客向けの部屋と日本人向けの部屋に分けられています。
小机には写経用の下敷きや墨、硯が置かれていましたが、あえて分けているのはセッティングしている栞や説明書きの言語が異なるからというのが理由のようです。
外国人観光客だけだと、特に欧米の方は脚を崩して座れるのもよいのかもしれません。
見学者が全て揃った段階で、法要、般若心経と進みましたが、次の写経は省かれました。
かわりに、祈願串が渡されて願い事と氏名を書くように言われ、書き上がった人から仏間でお供えし、退出です。
苔のシーズンはやっぱり春~夏だったかもしれない
願いごとを書いた祈願串をお供えすると、お堂を出て庭園へと向かいます。
すべての人が庭園へ出たところで、職員から庭や苔についての説明を受けたあと解散です。
散策可の場所を自由に周りながら撮影をしてみましたが…。
なんというか、苔の緑も薄ければ「モサッ」とした生い茂り感もない状況です。
やはり、苔寺は2月ではなく新緑の頃に訪れるのが一番よいのかもしれません。
なぜあの御朱印ではないのか、という疑問
庭園の散策のあとは、自由解散です。
次の観光場所へ向かうもよし、時間が許す限り散策しても可。
お堂に戻って、御札などを購入したりトイレをお借りしている人もいました。
冒頭の「思っていたのと御朱印が違う」ことが気になってしまい、私は職員の方にこの疑問をぶつけてみました。
すると「ああ、今日はその墨絵を描ける人が風邪で休んでおりまして」との回答が・・・。
風邪で休むと描けなくなる御朱印、つまりひとりの人の手によって描かれているということがわかりました。
病欠であれば数日の対応で済む話ですが、その描き手がいなくなれば二度とあの墨絵の見事な御朱印は授与できなくなってしまいます。
事業継承というような大層な話ではありませんが、それでも心配になってしまいますね。
苔も御朱印も、今回はかなり残念な結果でした。いつか折を見て、また再チャレンジしたいお寺です。
西芳寺
山号:洪隠山
宗派:臨済宗
ご本尊:阿弥陀如来
京都府京都市西京区松尾神ケ谷町56
[map]京都府京都市西京区松尾神ケ谷町56[/map]