愛知県、名古屋市にある日泰寺の御朱印です。
寺名になっている「日泰」とは日本とタイを意味しており、タイから贈られた仏舎利(ブッダの骨)を安置するために建てられた寺院です。
明治時代に発見されたブッダの遺骨
日泰寺にある五重塔。ここに仏教の教祖であるブッダの遺骨が納められています。
ブッダが亡くなり、約2,500年後の1898年に北インド・ピプラーワーで遺骨が発掘されました。発掘したのはウイリアム・ペッペというイギリス人の駐在官でした。
出土した骨壷は高さ15cmの小さな水晶製の壺。その上部にはインド古代文字が刻まれていて、解読してブッダの遺骨であることが判明したのです。インド政府は仏教国のタイに寄贈します。その一部が1900年(明治33年)に日本へ贈られたのですが、仏骨を祀るために日本の仏教界が協力して寺院を建立しました。これが日泰寺の起こりです。
こうした背景もあり、日泰寺は宗派がない日本で唯一の超宗派の寺院、つまり仏教全宗派の寺なのです。山号の「覚王山」とは、「覚りの王」という意味でブッダを表しています。
寺院の運営には19宗派の管長が、3年交代の輪番制で住職をつとめています。そのため、読経の内容が異なることもしばしばだそう。
静かな門前町と、小さなお堂のはなし
地下鉄 覚王山駅を降りてすぐにある約600メートルの参道を歩くと、立派な山門が見えてきます。これが日泰寺の入り口です。境内にはレトロなショップや、お団子屋さんなどが今も建ち並んでいますが毎月21日には雑貨や生鮮食品、屋台が出典する縁日が開かれて、多くの人で賑わいます。
山門の右手、小さなお堂がひとつ建っています。これは地蔵堂で、縁日の際にだけ中を開放しています。
実はこのお堂、曽祖父が寄進したお堂なのです。とても信心深い人だったそうですが、艶福家だったとも伝えられています。子供ができると男子ならばお寺へ小僧さんとして入門させていたとか。そのため、親戚に僧侶が多いのです。
寺社に関心が強かったのも、遺伝なのかもしれません。名古屋に来ると、必ずここで手を合わせるようにしています。
この御朱印はここでもらえます
日泰寺
山号:覚王山
宗派:超宗派
ご本尊:釈迦金銅仏
愛知県名古屋市千種区法王町1-1
[map]愛知県名古屋市千種区法王町1-1[/map]