季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺 | 御朱印と寺社旅の情報マガジン「ご朱印びと」
季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺

季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺



京都市東山区にある毘沙門堂 勝林寺は、大本山東福寺の塔頭寺院だ。
江戸時代に東福寺仏殿の天井にて発見された、平安時代に活躍した仏師・定朝作と伝わる毘沙門天がご本尊である。秘仏のためご開帳の際にしかお姿を観ることはできないが、家内安全や必勝祈願など諸願成就を願う人が手を合わせにやってくる。

創建1500年を数える古刹ときくと、なにやら敷居が高い印象を受ける。ところがここ最近、勝林寺が季節ごとに授与している御朱印に注目が集まり、お参りにくる人が増えているという。もとは拝観不可であった勝林寺が、こうした御朱印を授与し始めた理由を住職・宇野虓堂さんに伺った。

 

一度だけのお参りではなく、一年を通じてご縁を結んで欲しい

季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺

勝林寺が季節ごとに変わる御朱印を授与し始めたのは2015年からだ。それまでも御朱印の対応はしていたが、通年変わらない1種のみだったという。
「お寺に一度だけお参りして御朱印をもらって終わりではなく、繰り返し足を運んでもらって仏様とご縁を結んで欲しい。そのために季節ごとに違う御朱印の授与を始めました」と話す宇野さん。

季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺

これが冬季の限定御朱印3種だ。書かれている御本尊・毘沙門天は共通だが、色や文様が異なる和紙と左上に季節の押し印(冬は雪の結晶)が入る。一度に3種類の授与を希望する参拝者も少なくないそうだ。

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秋に授与した御朱印は赤いもみじの押し印を入れた。こうした季節ごとの御朱印のほかに、正月の初詣に来た人へ授与したものもある。

季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺

金泥の毘沙門天(左)と、延命地蔵尊(中央)、大日如来(右)、それぞれ元日の文字が入った御朱印だ。こうした特別な御朱印の授与は始めて一年が経っていない。そのため、まだ春の時期の限定御朱印は見本がないが花の押し印で構想中だという。

また、2016年は申年ということで2月8日の申の日から申年の守り本尊である大日如来を書いた赤い限定御朱印を授与している。

季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺

※申年の限定御朱印は1枚500円

 

 

通常の御朱印も遊び心がいっぱい

こうした限定の御朱印のほか、通常の御朱印もいただくことができる。

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季節の御朱印同様、御本尊の毘沙門天が書かれるほか、左上には手書きで百足(ムカデ)が。

「百足は毘沙門天様のお使いとされている動物なんです。勝林寺では百足封じの護符を授与しているんですが、これは人間に害を加える百足を毘沙門天様の力で封じ退散させる御守です。また、その百足が害虫から護ってくれるといわれているので御朱印にも百足を入れてお渡ししています。」

押し印で神使や草花、地紋、仏様が入る御朱印は多いが手書きで動物を書いている寺社は珍しい。「これは墨書きで黒い百足を入れていますが、ごくたまに金泥で書いた金色の百足になっていることもあるんですよ。金色の百足に出会えたらラッキーかもしれませんね」と、茶目っ気たっぷりに話す。

こうした御朱印のほか、オリジナルの御朱印帳も珍しいアルファベット表記を採用している。訪日外国人が多い京都の寺院ならではといったデザインだ。

 

季節ごとの御朱印でお寺と人のご縁を結ぶ勝林寺

 

写経や写仏体験など、さまざまな催しも

勝林寺のお寺と人のご縁を結ぶ試みは御朱印だけではない。毎日午後に坐禅会や写経 ・写仏体験などを行い、誰でも参拝しやすいよう門戸を開いている。取材時も若い男女を中心に多くの人が会に参加している様子が垣間見られた。日時によっては予約がいっぱいになるほどの盛況ぶりだが、稀に当日の空き情報がTwitterなどでも情報発信されているので興味がある人は参考にしてほしい。

これまで「お寺にお参りする」「神社仏閣を観光する」といった場合に、御本尊に手を合わすことはもちろん、外観や内観、所蔵される文物や寺庭の拝観がメインになってきた。しかし今、新たに御朱印や催しへの参加という形でお寺とのご縁づくりの機会が創出されている。

一度といわず、二度三度とお参りすることで、より深くお寺の魅力を知り、仏様とのご縁長く育ててみてはをいかがだろうか。

取材日:平成28年1月18日

 

勝林寺

季節の御朱印、通常の御朱印ともに各300円
御朱印帳:1400円(御朱印代込)

京都市東山区本町15-795

京都市東山区本町15-795
この記事を書いている人:大浦春堂(syundo ohura)
編集者とか旅ライターとかやってます。著書は『神様が宿る御神酒』(神宮館)、『神様とつながる暮らし方』(彩図社)、『御朱印と御朱印帳で旅する全国の神社・お寺』(マイナビ出版)は4刷目。日本全国やアジアを旅するのが好き。
観たり、食べたりしたものはブログにて写真たっぷりめで更新中。お仕事のご依頼・ご相談はコンタクトフォームからお願いします。

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